第5回研修報告 ふくしま農商工連携マーケター養成
2011年7月2日
[農山漁村の6次産業化について]
講師:三瓶宣弘氏
農山漁村の6次産業化の考え方について。六次産業化法の概要、6次産業化の想定事例と支援策、総合化事業計画の認定を受けた場合のメリットなど。六次産業化法の事業計画の認定までのフローを具体例とともに説明。また、6次産業創出の総合対策として農業主導タイプ、地産地消タイプ、農商工連携タイプの3つのタイプを示し、どのような取組支援があるかを紹介した。
[基調講演“風評被害”の克服~公害都市から環境都市~]
講師:吉本哲郎氏
1953年、貝・魚・鳥・猫・人などに異変が起きはじめ、1956年の水俣病公式確認から今日にいたるまでの市民と企業との経緯を説明。日本の高度経済成長を支えたチッソの存在、「水俣市」のブランドへの風評被害、それに対する実害対策や市民意識など。人が元気で、海、川、山が支え合うという「地域」が元気で、貨幣経済と共同する経済、自給自足の経済という三つの経済が元気な町や村づくりが大切。人は感動で動く、理論よりも40点/100点でもいいから、まず行動すること。ないものねだりの『愚痴』を、あるもの探しという『自治』に。
パネルディスカッションコーディネーター:西川和明氏 パネリスト:吉本哲郎氏、望月孝氏、結城一成氏
テーマは「住民が自分たちの問題と考えて行動する」。基調講演の内容を踏まえ、これからの福島が目指す環境都市、農商工連携に対し、4人それぞれの意見と参加者からの質疑応答。農商工連携の成功の秘訣は、想いの共有化、地域を活性化させる若者・バカ者・よそ者、地域の人が諦めずに続けることなど。また住んでみたい、買いたい、行きたいと思わせる仕組みこそブランド化であり、そこには人柄や物語作りが重要となる。
これからの福島については我々大人一人ひとりが考え、動くこと。この状況の中で最も問われているのは私たち自身である。
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